2022年の夏モデルとして登場したAQUOS R7は、ライカと共同で開発した一眼カメラを搭載したSHARPのハイエンドスマートフォンです。
世界最高峰の最大240Hz駆動に対応したPro IGZO OLEDディスプレイ搭載や大型のカメラ搭載も魅力の一つです。
そんなAQUOS R7を実際に長期間使用してみて感じたメリット・デメリットをお伝えします。
AQUOS R7の概要はコチラ!
ここからはAQUOS R7の詳細レビューに移ります。
AQUOS R7のサイズをレビュー
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |
---|---|---|
重量 | 約207g | 約208g |
縦 | 161 | 162 |
横 | 77 | 74 |
厚さ | 9.3 | 9.5 |
AQUOS R7の重量は約207gと他社のハイエンドスマートフォンと比べて軽量の部類に入ります。AQUOS R6とは1g差でほぼ同じ重さです。
AQUOS R7の横幅はAQUOS R6の74mmから77mmに増し、側面が角張ったデザインに変更されたため、AQUOS R6からの乗り換えだと持ちにくさを感じるかもしれません。
AQUOS R7のディスプレイをレビュー
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |
---|---|---|
画面サイズ | 約6.6インチ | 約6.6インチ |
パネル | Pro IGZO OLED (有機EL) | Pro IGZO OLED (有機EL) |
解像度 | WUXGA+ (1,260×2,730) | WUXGA+ (1,260×2,730) |
リフレシュレート | 240Hz | 240Hz |
最大輝度 | 2,000ニト | 2,000ニト |
AQUOS R7のディスプレイはAQUOS R6と同様、解像度がWUXGA+(1,260×2,730)で、約6.6インチのPro IGZO OLEDを採用しています。
Pro IGZO OLEDはシャープ独自のOLEDディスプレイ(有機ELディスプレイ)です。
AQUOS R6は側面が曲げられているエッジディスプレイを採用しているのに対し、AQUOS R7はフラットなディスプレイに変更されています。
AQUOS R6のエッジディスプレイは横幅を狭くできるメリットがありますが、誤タップ頻発により評判を落としました。現在は、度重なるアップデートにより、誤タップが気にならないほどまで改善されています。
AQUOS R6では世界初の1Hz~240Hzリフレッシュレート対応機として話題となりましたが、AQUOS R7でも最大240Hz駆動は引き継がれています。
表示コンテンツに応じて駆動速度を自動で切り替え、 高い省エネ性能となめらかで残像を抑えたクリアな表示を両立しています。
動画コンテンツに合わせて、AIによる超解像技術で高精細に表示するほか、フレームを補間してよりなめらかに表示する機能が新たに追加されました。 それにより、映像への没入感を高めてくれます。
240Hz駆動はアプリをゲーミング登録することにより、毎秒120回の表⽰更新に連動して間に⿊画⾯を挿⼊し、オフ時(毎秒60回表⽰状態が変化)の4倍となる毎秒240回の表⽰状態の変化を実現しています。
しかし、240Hzの影響なのか、Pro IGZO OLED搭載の影響なのかはわかりませんが、AQUOS R7・AQUOS R6のディスプレイはチカチカし、目が疲れやすいと感じます。
AQUOS R7のカラー・デザインをレビュー
AQUOS R7のカラーはシルバー・ブラックの全2色で、両カラーともdocomo・SoftBankから販売されています。
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |||
---|---|---|---|---|
シルバー | ブラック | ホワイト | ブラック | |
docomo | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
SoftBank | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
SIMフリー | ー | ✕ | ◯ |
AQUOS R7のSIMフリー版(公開市場モデル)の販売も期待したいところです。
AQUOS R7のシルバーカラーは背面がザラザラとした触感で、角度により色味も違って見えます。
側面のデザインも確認しましょう。全体的に角ばっており、持ちやすさに貢献しています。
背面から見て左側面には音量ボタン・電源ボタンがあります。
右側面にはなにもありません。
側面下部には左からスピーカー、USB-C端子、マイクが搭載されています。
側面上部には3.5mmのイヤホンジャック、カードトレイ、マイクがあります。
FeliCaマークとワイヤレス充電位置は背面中央にあります。
AQUOS R7の基本性能をレビュー
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |
---|---|---|
SoC | Snapdragon 8 Gen 1 | Snapdragon 888 |
メモリ | 12GB | 12GB |
ストレージ | 256GB | 128GB |
microSD | ○ | 〇 |
eSIM | ○ | × |
スロット | 物理SIM eSIM microSD | SIM1 microSD or SIM2(※) |
防水・防塵 | 防水(IPX5/IPX8) 防塵(IP6X) | 防水(IPX5/IPX8) 防塵(IP6X) |
FeliCa | 〇 | 〇 |
AQUOS R7のSoCにはSnapdragon 8 Gen 1を採用しています。国内ではSnapdragon 8+ Gen1搭載モデルが販売されているため、1世代古くはなりますが、今後3年程度なら十分使える性能です。
Snapdragon 8+ Gen1の性能は5段階評価で(4.7/5点)といったところでしょうか。
AQUOS R7は防水・防塵・FeliCa対応と全部入りのスマートフォンを探している方にもオススメできます。
docomo・SoftBankモデルともに物理SIM+eSIMのデュアルSIM構成で、サブ回線や仕事用の運用にも役立ちます。
スマートフォンの性能を数値化してくれるベンチマークアプリ3種類でスコアを計測し、他機種と比較しました。
AnTuTu | Geekbench 5 | PCMark | |
---|---|---|---|
AQUOS R7 | |||
AQUOS R6 |
スコアを表にまとめると以下のようになります。基本的には数字が大きいほど性能が高いと言えます。
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |
---|---|---|
AnTuTu | 872772 | 765128 |
Geekbench 5 (シングル/マルチ) | 1227 3438 | 1125 3401 |
PCMark | 14477 | 14198 |
他社のスマートフォンとGeekbench 5のマルチスコアを比較してみると以下の通りです。
iPhone 14 Proの性能には圧倒されますね。
AQUOS R7のカメラ性能をレビュー
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |
---|---|---|
メイン | 約4,720万画素/F値1.9 | 約2,020万画素/F値1.9 |
インカメラ | 約1,260万画素/F値2.3 | 約1,260万画素/F値2.3 |
AQUOS R7は、最高峰の新型1インチイメージセンサーとライカカメラ社と共同開発したF値1.9/焦点距離19mmの「ズミクロン」レンズを搭載。
集光量がAQUOS R6と比べて約1.8倍に向上しています。
ハイレゾモードでは最大約4,720万画素の高精細な写真撮影が可能です。
AF(オートフォーカス)は、 すべての画素がフォーカス位置を検出できる「全画素Octa PD AF方式」に対応。 AF速度がAQUOS R6比約2倍に高速化し、 動く被写体にも素早くピントを合わせてくれます。
また、 AIプロセッサーが被写体を検出する速度も大きく向上。 リアルタイムで人物の全身、 顔、 瞳を検出し、 マスクを着用した顔や横顔も素早く見つけることができます。
進化したカメラにより、 人の自然な表情など、 撮りたい瞬間を逃さず、 明るく美しい写真を撮影できます。
そんなAQUOS R7のカメラ性能をAQUOS R6の作例と比較しながら紹介します。
花
若干コントラストは高めですが、雰囲気のある写真に仕上がっています。
食べ物
AQUOS R7は食べ物を撮影すると白飛び気味になることや赤が強く出る傾向にあるため、食レポは得意ではないといえます。
昼景・ズーム性能
ライカとのコラボらしく昼景の写真は非常に安定した仕上がりとなっています。ただ、チューニング不足なのか、AQUOS R7よりAQUOS R6の方が解像度が高く、しっかりフォーカスされている写真が多いです。
【0.7倍】
【1倍】
【2倍】
【3倍】
【4倍】
【5倍】
【6倍】
夜景・ズーム性能
AQUOS R7の夜景撮影は2倍程度までが実用的でしょう。夜間になるとフォーカスが合わないと感じる場面に出くわします。
【0.7倍】
【1倍】
【2倍】
【3倍】
【4倍】
【5倍】
【6倍】
AQUOS R7のカメラ(アウトカメラ)の良い点(メリット)・悪い点(デメリット)をまとめます。
AQUOS R7の電池持ちをレビュー
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |
---|---|---|
バッテリー容量 | 5,000mAh | 5,000mAh |
急速充電 | ◯ | ◯ |
急速充電対応規格 | USB PD 3.0 | USB PD 3.0 |
充電時間 | 約100分 | 約130分 |
ワイヤレス充電 | ◯ | ✕ |
AQUOS R7、AQUOS R6ともに標準的な5,000mAhのバッテリーを搭載しています。AQUOS R7の充電時間はAQUOS R6の約130分から約100分に短縮され、急いでいるときに役立ちます。
先程紹介したベンチマークアプリ「PCMark」を利用したバッテリー持ちテストを行った結果、AQUOS R7のバッテリー駆動時間は6時間56分で、AQUOS R7の電池持ちは普通といえます。
参考までに他機種との比較データを掲載します。
AQUOS R7はAQUOS R6よりバッテリー持ちが悪いことがわかります。
また、YouTube動画連続再生テストでもバッテリー持ちを調査しました。
YouTube動画を3時間連続で流し続け、減少した累計の電池使用率(%)を1時間ごとに計測しました。
機種\経過時間 | 1h | 2h | 3h |
---|---|---|---|
AQUOS R7 | 4% | 8% | 13% |
AQUOS R6 | 4% | 9% | 14% |
iPhone 14 Pro | 8% | 15% | 23% |
Xiaomi 12T Pro | 6% | 11% | 16% |
Zenfone 9 | 3% | 9% | 15% |
ROG Phone 6 | 6% | 11% | 16% |
ROG Phone 6 Pro | 6% | 12% | 17% |
Xperia 5 IV | 9% | 21% | 34% |
Xperia 1 Ⅳ | 11% | 25% | 43% |
Pixel 7 Pro | 6% | 12% | 18% |
AQUOS R7、AQUOS R6はシャープ独自の省電力なディスプレイ(Pro IGZO OLED)を採用している影響か、YouTube動画再生テストで、AQUOS R7の電池持ちは非常に良いという結果が出ました。
電池持ちの良い順にグラフにまとめました。
AQUOS R7の生体認証をレビュー
AQUOS R7 | AQUOS R6 | |
---|---|---|
顔認証 | 対応 | 対応 |
指紋認証 | 対応 | 対応 |
AQUOS R7の生体認証は、指紋認証・顔認証に対応。
指紋認証は世界最大サイズの3D超音波指紋センサー「Qualcomm® 3D Sonic Max」に対応し、広範囲での認証が可能。2本指認証で安全性が大幅に向上します。
AQUOS R7の指紋認証精度・速度は良好ですが、ペラペラなTPUフィルムを貼ると一気に認証精度が下がります。フィルムとの相性問題があるため、純正のフィルムの販売または保護フィルムを貼付した状態での出荷を期待します。
AQUOS R7は顔認証にも対応しているため、ライフスタイルにより指紋認証と使い分けることが可能です。AQUOS R7の顔認証の認証速度・精度は普通です。
AQUOS R7のバンド・SIMカード対応状況をレビュー
AQUOS R7が対応しているバンド・周波数(日本国内で利用中のバンドのみ)、対応キャリア、オススメのSIMカードをまとめました。
d:docomoモデル
S:SoftBankモデル
赤字で示したバンドは対応している方が好ましいです。
AQUOS R7はドコモ版、SoftBank版ともに共通の対応バンドとなっています。
AQUOS R7はiPhone並に対応バンドが広いため、ドコモ、au、SoftBank、楽天モバイルのいずれのキャリアや格安SIMで快適に利用できます。
docomo
世代 | Band | docomo版 SoftBank版 |
---|---|---|
5G | n78 n79 n257 | ◯ ◯ ◯ |
4G | 1 3 19/26 21 28 42 | ◯ ◯ ◯ ◯ ✕ ◯ |
3G | Ⅰ Ⅵ/XIX | ◯ ✕ |
au
世代 | Band | docomo版 SoftBank版 |
---|---|---|
5G | n3 n28 n77 n78 n257 | ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ |
4G | 1 3 11 18/26 28 42 | ◯ ◯ ◯ ◯ ✕ ◯ |
SoftBank
世代 | Band | docomo版 SoftBank版 |
---|---|---|
5G | n3 n28 n77 n257 | ◯ ◯ ◯ ◯ |
4G | 1 3 8 11 28 42 | ◯ ◯ ◯ ◯ ✕ ◯ |
3G | Ⅰ Ⅷ | ◯ ◯ |
楽天モバイル
世代 | Band | docomo版 SoftBank版 |
---|---|---|
5G | n77 n257 | ◯ ◯ |
4G | 3 (18/26) | ◯ ◯ |
第1位:楽天モバイル
基本料金0円!Rakuten Linkで通話無料!
AQUOS R7を安く買う方法
AQUOS R7を安く買う方法をまとめました(価格は全て税込)。
モデル | 型番 | 価格 | キャンペーン |
---|---|---|---|
docomo ドコモ公式サイト | SH-52C | 198,000円 | スマホおかえしプログラムで実質114,840円 |
SoftBank SoftBank公式サイト | A202SH | 189,360円 | 新トクするサポートで実質94,680円 |
スマホ乗り換え.com ソフトバンク正規代理店 | 新トクするサポートで実質24円 または94,704円 | ||
イオシス | ー | 139,800円~ | 中古・未使用品の白ロムがオトク |
AQUOS R7のレビュー|まとめ
最後にAQUOS R7のレビューを行って気づいた良い点(メリット)・悪い点(デメリット)をまとめます。
- 240Hz駆動対応で省電力な有機ELディスプレイ
- 3.5mmのイヤホンジャック搭載
- 5,000mAhの大容量バッテリーを搭載し電池持ちが良好
- 精度の良い世界最大サイズの指紋センサーを搭載
- FeliCaに対応
- 約20万円と高額
- 単眼カメラのみで望遠性能がイマイチ
- 目がチカチカするディスプレイ
- フィルムと指紋センサーの相性問題がある
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コメント一覧 (1件)
「電池持ち良好」?
全然持ちません。大して使ってもいないのに火傷しそうに発熱して、その影響か朝100%でスタートして夕方には危機的状況になり、30%を下回ると10分で1%づつ減ってカウントダウン。場合によってはモバイルバッテリーで救済しないと帰宅まで持ちません。
細かい使い勝手以前の問題です。
これでハイエンド機とは期待外れもいいところ